九折と建久駒ヶ滝



 津幡町倶利伽羅地区の九折(つづらおり)区の地名は、越中に抜ける奥山峠の道が険しく曲がりくねっているとも、九つに折れ立つ岩石から水が落下する大谷川の滝に由来するともいわれています。
 1195(建久6)年7月27日の夜、倶利迦羅山長楽寺(ちょうらくじ)の尊海和尚(そんかいおしょう)の夢に不動明王(ふどうみょうおう)が現れて、「私は全ての者を救いたいという願いをもって滝の上に住み、昼夜の区別なく駒(馬)に乗って往来しているが、誰も気付いてくれず何年もたってしまった。そこで寺に安置してくれれば、多くの人に恵みを与えることができるでしょう」といったお告げがありました。
 尊海和尚は不思議に思って、あちこちと尋ね歩くと、九つに折れ立った大きな石の真ん中から高く落ちる清らかな滝があって、その石の上に不動明王が安置されていました。それは夢の中で見た姿と少しも違っていませんでした。そこで、像を寺に移して、供養を怠りませんでした。
 九つに折れ立った大きな石の真ん中より落ちる清らかな滝であったので、中台清涼滝(ちゅうだいせいりょうだき)ともいわれていましたが、尊海和尚がこの滝を見つけてからは建久駒ヶ滝(けんきゅうこまがたき)といわれるようになり、この地を九折と名付けたそうです(倶利伽羅地区の伝説「九折と建久駒ヶ滝」の話より引用)。

所在地 〒929-0412 石川県河北郡津幡町字九折
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アクセス IR津幡駅から「津幡駅前」交差点を右折し、県道59号線に入ります。「白鳥橋詰」交差点を右折し、「浅田陸橋」を越えると、「浅田」交差点に出ます。そこを左折し、県道215号線を進み、「刈安」交差点を直進すると、県道286号線に入ります。あいの風とやま鉄道線の高架下を抜け、「九折」の案内標識が立つY字路を右折すると、集落に入ります。



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