常徳の天狗

天狗伝説が残る大西家跡のタブノキ

天狗伝説が残る大西家跡のタブノキ

 津幡町には南より萩坂谷、倶利伽羅谷、笠谷、種谷、河合谷と5つの谷がありますが、その1つである萩坂谷の道路建設に尽力した大西八左衛門(おおにし・はちざえもん)という人物がいます。1893(明治26)年4月にその功を記念し、出身地の常徳(じょうとく)の白山神社前に、大西八左衛門の顕彰碑(けんしょうひ=功績や善行などを称えるために立てられる石碑)が建てられました。
 この大西家の屋敷は火事で焼失してしまいましたが、その跡地には天狗伝説にまつわるタブノキが残っています。高さ25メートル、幹周り3.9メートルを誇るタブノキの巨木は、同家歴代の守護の神木として、以前はシメ縄が張られ、竹囲いがめぐらされていました。
 このタブノキには、その昔、天狗が住んでいたといわれています。また、同家には天狗の間があったそうです。この天狗の間に泊まると、夜中に天狗が現れて、泊まっている人を軒下や露地などに投げ出してしまうので、泊まっていた人は慌てふためいて逃げ帰ってしまったそうです(倶利伽羅地区の伝説「常徳の天狗」の話より引用)。
 同集落の山あいには、大蛇が住んでいたという伝説の池もありましたが、土砂崩れで埋まってしまい、今は残っていません。その昔、池の中に大蛇がおり、時々出てきては人に害を与えました。そこで、村人は付近の樹木を伐(き)って、池のそばに山積みにし、火を放ったところ、大蛇は耐えられなくなって、内山峠(小矢部市)へ逃げ去ったということです(倶利伽羅地区の伝説「大池」の話より引用)。

所在地 〒929-0434 石川県河北郡津幡町字常徳
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アクセス IR津幡駅から「津幡駅前」交差点を右折し、県道59号線に入ります。「白鳥橋詰」交差点を右折し、「浅田陸橋」を越えると、「浅田」交差点に出ます。そこを左折し、県道215号線に入ると、すぐ右側に「萩野台小学校」の案内板が見えます。そこを右折し、県道212号線を進み、仮生でY字路を左折すると、県道214号線に入ります。そのまま道なりに進み、朝日畑を過ぎると、右手に常徳に行く坂道が見えます。そこを右折し、道なりに坂道を上っていくと、常徳に着きます。



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